補聴器とは、例えば年齢を重ねることで起こる聴力の低下によって、聞き取りににくくなった声や音を大きくする管理医療機器です。
「補聴器」は、薬機法に基づいて厚生労働省の認定を受けた「管理医療機器のクラスⅡ」に分類されています。補聴器の製造、販売、修理に関しては管理者に一定の資格が求められており、効果や安全性について一定の基準をクリアしております。その為、補聴器は、耳に有害となる程の大きな音は出ないように抑制する機能がついています。その人の聴力に合わせて不足している音を補い、調整を繰り返していきます。
新聞や通販などで似た機能を持つ「集音器」という言葉をみかけたこともある方がいらっしゃると思いますが、「補聴器」と「集音器」は違います。
「補聴器」と「集音器」の違いについてはこちらの記事をご覧ください。
https://www.resoundjp.com/wisdom/blog-hochokinohi210630
この記事では、以下の内容で補聴器について複数回に分けて解説します。
目次
1.自分の「きこえ」について知っていますか?
年齢と聴力の関係
聴力は一般的に30歳代を境に衰えはじめ、特に高音域から低下して
いきます。「聴力の低下」は誰にでも起こり得ることで、日本で聴力が
低下している人は11.3%、約1400万人います。※Japan Trak2015調査

高音と聞き取りの関係
高い音が聞こえにくくなると、言葉の子音を聞き取る力が低下していきます。子音は母音に比べて短く弱く発音される上に周波数が広く拡散するため、聞き間違いやすいのです。
例
さとう(佐藤)さん → かとう(加藤)さん
さかな(魚) → たかな(高菜)
日常の「きこえ」についてチェックしてみましょう。

2.耳の仕組みと難聴の種類
耳の構造
耳は「外耳」「中耳」「内耳」の三つの部分に分かれ、どの部分に障害があるかによって難聴の性質が異なります。
空気振動となって伝わってきた音を効率よく集音し、
外耳道で増幅を行いながら鼓膜によって機械的な振動に変換します。
鼓膜によって交換された機械的振動を大きく増幅します。
どんな音が入ってきたかを感じ取り、かつその音を電気的な信号へ変換します。
その信号が、聴神経を通り、脳へ伝えられます。

難聴の種類
伝音難聴
鼓膜の損傷や中耳炎が代表的なものです。
大部分は医学的治療によって聴力を回復させることができます。
もし難聴が残っても補聴器を使用することで言葉の聞き取りは大きく改善されます。
感音難聴
聞こえにくいだけでなく音の強弱に対する感覚障害や言葉の聞き間違いなどが起こります。
医学的治癒は難しく、補聴器にも高度な処理が要求され、ある程度のトレーニングも必要です。
混合性難聴
伝音系・感音系の両方に原因が生じた障害です。
こちらも同様に補聴器の高度な処理やトレーニングを要します。
3.補聴器の効果

補聴器を装用すると昔と全く同じようなきこえに戻るわけではありませんが、今まで聞こえなかった音が聞こえるようになることで、生活の様々な場面での不便が軽減され、より快適に暮らすことができます。
※補聴器は、個々の難聴や「きこえ」の程度に合わせてフィッティングすることが必要です。 しかし、装用者のきこえの状態によっては、その効果が異なる場合があります。
会話が聞き取りやすくなります

補聴器を装用することで、今までよりも小さな言葉が聞き取れるようになります。また、不要な雑音を抑えたり、騒がしい場所でも聞き取りやすくする機能が付いている器種もあります。
会話が聞き取りやすくなることにより、ご家族とのコミュニケーションが改善したり、外出の機会が増えたりする方もいらっしゃいます。
相手が聞き取りやすい声で話せるようになります

難聴の方が話をすると、必要以上に大きい声になったり、逆に聞こえないような小さい声になったりします。これは、ご自身の声が 聞き取りにくいことから起こります。
補聴器を装用すると、ご自身の声も今まで以上によく聞き取れ、声の調子や発音が大幅に改善されます。
小さい音量でテレビを見られるようになります

補聴器を装用することで聞き取りが向上すると、今までよりも小さい音量でテレビの音声を聞くことができます。また、テレビ専用の送信機を使い、補聴器から直接テレビの音声を聞くことのできる器種もあります。
4.補聴器にはどんな種類が ありますか?
補聴器にはその形状により大きく分けて次の三つのタイプがあり、ご自身のきこえと使用環境に合わせて選ぶことができます。

耳の中に入れる 耳あな型

耳あな型
ご自身のきこえと耳の形状にあわせ、
オーダーメイドで作成します。
耳の後ろにかける 耳かけ型

耳かけ型
幅広い聴力に対応することができ、操作性に優れます。比較的電池の寿命が長いのも魅力です。

外耳道内レシーバ 耳かけ型
音を出すレシーバ部分を本体の外に
出すことで小型化を実現。装用感が良く、カラーバリエーションが豊富です。
5.自分に合った補聴器は どうやって選べば良いですか?
補聴器には様々な種類があります。
ご自身に合った補聴器を選ぶには、補聴器の専門スタッフに相談してみましょう。

1.専門家によるカウンセリング
専門スタッフがお客様のきこえの状況についてカウンセリングを行います。日頃困っていること、悩み、不安、補聴器に対する疑問などについてもお話しください。
2.聴力測定
補聴器の正確な調整のために、まず聴力を測定します。
3.補聴器の選択
聴 力データ、想 定される使 用環 境、年齢、ご予算に合わせて適正な器種を専門スタッフが選びます。
4.試聴
お客様の聴力に合わせて設定した補聴器で試聴を行います。
※補聴器は、使用開始前に適切なフィッティングが必要です。
5.調整
補聴器で聞いた音への反応、言葉の聞き取り、音質、違和感によって微調整を行い、お客様に合わせていきます。器種を変更して試す場合もあります。
6.補聴器の決定
試聴結果、操作性、形、色などをもとにお客様にあった補聴器を決定します。
6.補聴器の選び方よくある質問
Q. 補聴器と集音器はどう違うのですか。
A.
補聴器は薬事法に定められた管理医療機器であるため、効果や 問 そのまま使用できますか?
安全性などについて一定の基準があります。しかし、集音器に
関しては、このような規定はありません。
Q. 補聴器は何年くらい使えますか?
A.
補聴器の耐用年数は総合支援法によると5年が目安とされています。
しかし、使い方や保守の仕方によって大きく変わります。保守が悪ければ1年や2年で故障する場合もあります。一方、大切に扱われ10年くらい使われている方もいます。
Q. 器種によって値段が異なるようですが、どのような違いがあるのですか?
A.
一般的に高い補聴器の方が自動化機能など便利な機能が付いていたり、環境ごとに細かい調整が可能であったりします。
しかし、高い補聴器が必ずしもあなたに合った補聴器とは限りません。
生活環境により必要な性能も異なりますので、補聴器の専門スタッフにご相談ください。
Q. 補聴器の購入後に聴力が低下しても、
答 補聴器は薬事法に定められた管理医療機器であるため、効果や 問 そのまま使用できますか?
A.
聴力が変化しても、その時々の聴力に合わせて、調整しながら使うことができます。以前より聞こえにくくなったと感じたら、補聴器の専門スタッフに相談してみましょう。ただし、購入された補聴器の適応範囲を超えて、聴力が大きく変化した場合は、その補聴器が使用できなくなることがあります。
7.両耳装用のすすめ
両耳の役割
人間の感覚器官の中で、目と耳だけどうして二つあるのでしょうか。
それは、方向や距離感を認識するためです。そして音の方向と距離感がわかることで、言葉の聞き取りも向上します。
さらに、片目だけで物を見ようとすると疲れてしまうように、片耳だけに頼って聞くと耳が疲れやすくなります。

耳から入ってきた多くの音は、反対側の脳で処理されます。
働きの違う左右の脳で処理するので、言葉を理解したり、抑揚のある音を楽しんだりすることができます。
両耳装用すると・・・
■音の方向感覚や距離感が向上します。
■騒がしい場所でも会話が聞き取りやすくなります
■片耳装用より耳が疲れにくくなります
リサウンド補聴器のラインナップウェブ版はこちらからご覧になれます。
