音は耳で聞いていると思っていませんか?
実際に音を聞いているのは脳です。
なぜ?と思う方々も多いかもしれません。
音は、耳の穴(外耳道)を通って鼓膜を震わせます。鼓膜の奥には、耳小骨という3つの小さな骨があり、その骨が鼓膜と内耳を橋渡ししております。
鼓膜が振動してその振動が耳小骨に伝えられ増幅されて内耳へ伝わります。
内耳には、蝸牛という器官があります。蝸牛の中には音を感じ取る「有毛細胞」がありリンパ液で満たされています。内耳に伝わってきた音の振動がリンパ液を揺らし電気信号へ変換します。
電気信号は、蝸牛神経を介して脳へと伝えます。その電気信号が「音」として認識されるという事になります。

これらの事を踏まえると、耳は音を伝える器官であり、「音」を認識するのは脳なのです。
その為、「難聴」になると脳に入る音の情報が減少してしまいます。正常な聞こえの人は、常に音の刺激が送られているので脳が活性化されますが、難聴になると刺激が少なくなるのでその状態に慣れてしまいます。
音の刺激を入れる為に補聴器を装用する事で「うるさい」と感じるのは、当然の事です。
難聴の状態、つまり静かな状態に慣れてしまっているので急に音が入ってくるとその音が必要な音の大きさであっても、うるさいと感じます。では、うるさく感じないように補聴器を調整してみたとしたらどうでしょうか。残念ながら小さくしても上手に会話を聞き取る事はできません。
上手に聞き取れるようになるには、「脳のトレーニング」いわゆる「脳トレ」が必要という事になります。

●まずは、補聴器を耳にきちんとはめましょう。
うまくはまっていない事で音が漏れてしまいます。また、うまくはまらないと耳が痛く感じる事もあるので何度か練習して補聴器の装用に慣れましょう!
※写真はBTE98 、難聴度が中等度以上のパワー重視タイプです。
●お風呂に入る時と就寝時以外は、1日中補聴器を装用しましょう。
始めのうちは、聞きたい音だけを聞く事ができずに沢山の雑音が聞こえてきます。
どうしても雑音が煩わしく感じると思いますが、これに慣れる事によって雑音を意識しなくなります。慣れるまでにはある程度の時間が必要なので、少しの間、頑張ってみて下さい。
※どうしてもうるさくて辛いと感じる時は、静かな場所で補聴器を使用してみて下さい。徐々にうるさい環境に移動してみて下さい。
●言葉の聞き取りを脳に再学習させる事が必要です
耳に入ってきた音は通常、脳でどのような音なのか、どのような言葉なのかを判断しています。でも、しばらく音を聞いていない静かな状態だった為に、脳はその状態に慣れてしまっています。
補聴器を装用した事で沢山の音が入ってくるようになるので最初のうちはその音が何かという情報を上手く判断できません。慣れてくることによって自然と何の音なのか、どんな言葉なのかを理解できるようになります。
例えば、補聴器をつけた当初は「キンキンするように感じる」という事があるかもしれません。言葉の子音は高い音域の為、それを聞き取れるように補聴器の高音部分を大きくしています。その為、高音が煩わしく感じる事がありえます。慣れると自然と会話を聞き取る事ができるようになります。
●補聴器に慣れるまでは、こまめに調整に行きましょう。
補聴器を装用すると急に沢山の音が聞こえてくるので、最初は、補聴器の音量をあえて小さくしている事があります。
沢山の雑音が聞こえてくる事でせっかく買った補聴器を装用したくなくなるという事がある為です。
ただ、慣れてくると物足りなく感じてくるので、もう少し大きく聞こえた方が良いと感じてくるようになります。
それだけ補聴器に慣れてきたという事です。その為、定期的に病院または補聴器店に行き調整して頂く様にして下さい。
●積極的に音楽を聴いたり、通話を楽しんだりして下さい。


聞こえなくなってから、電話での通話や音楽を聴く事も諦めていませんか。
補聴器の操作や聞こえに慣れる事が第一ですが、慣れてくると、今度はお手持ちのスマートホンの通話や音楽を聴く事にも挑戦してみて下さい。
テレビの音声を直接補聴器に届けることができたり、通話相手の声を直接届ける事ができたり、少し離れた人との会話を聞き取りやすくするワイヤレスアクセサリーもあります。それらを活用する事で聞こえの範囲が広がり生活が豊かになる事と思います。
このように、毎日、脳トレを行う事で聞き取りが改善され、補聴器が役に立つようになります。
